「フラワーリフト」から「フラワーエスカー」へ

昭和43年から正面入口の大階段横に設置されて
いたのが,「花と緑の遊園地」のシンボル、上の写真の「フラワーリフト」です。

ところが、「フラワーリフト」には、色々と問題点があ
りました。

①幼児や高齢者には利用が困難
②天候による中止があること
③搬送能力が充分でないこと

私、個人的には有料だったこと・・・(ごめんなさい)

そして、昭和62年3月に「蘭・世界大博覧会」の開催が決定いたしました。

「蘭・世界大博覧会」では、大量の入園者が想定されていたこともあり、
誰でも利用できて、搬送能力の大きい輸送設備が必要となり、検討された結果
「エスカレーター」が設置されることになりました。

そして、「蘭・世界大博覧会」開催を目前とした
昭和62年2月5日に竣工したのが、「フラワーエスカー」です。

この「フラワーエスカー」は、当時、屋外型としては日本一の長さを誇りました。
長さ47メートル(上下総延長では、約88メートル)傾斜角度は25度(通常は30度)で、
利用者に恐怖心を与えないよう配慮されているなどの特徴があり、新聞・テレビ等でも大々的に放送されました。
また、遊園の新名物として、その愛称についても一般公募による方法をとりました。
応募数は、軽く1000通を超し、「フラワーエスカー」と決定しました。

営業開始以来、入園者の評判もよく、大階段を利用する人はごく一部となり、向ヶ丘遊園の名声を高めることになりました。
特に、「蘭・世界大博覧会」においては、期待どおりの能力を発揮して、大量の利用客をよどみなくさばくことができました。
「関係者談」計画・工事にあたっては、長く同園の顔として親しまれていた花と緑のイメージを演出されるために、
機能性の追及だけでなく、周辺の景観にマッチさせること、
営業中の工事であったため、利用客の導線を確保することに苦心したとのことである。

階高
上段18.75m 下段16.28m  合計35.03m

斜長
上段47.00m 下段41.00m  合計88.00m

角度 25度

駆動 モジュラー方式

能力 9000人/時間(一連)


「フラワーエスカー」は、遊園が閉園する2002年3月31日までの
15年間、来園者の方々を運び続けました。

そして、その姿は、今も花の大階段の脇に残しています。

そして、今年も「フラワーエスカー」の周りに、綺麗な桜が満開となりました。